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【速報】宝塚歌劇団調査結果記者会見、有愛きい転落死、いじめ、パワハラはなかった?

エンタメ

2023年11月14日16時、宝塚歌劇団の有愛きいの自死について、外部弁護士により、劇団員と関係者からヒアリングを行った調査結果について記者会見をしました。

木場健之理事長が冒頭で「謹んで哀悼の意を表したいと思います。ご遺族の方には大切なご家族を守れなかったこと、心より深くお詫び申し上げます」と深々と頭を下げ、井場睦之理事・制作部長が調査結果について報告しました。

ヒアリングについては宙組生徒を中心に阪急電鉄の役員も含め74人に、最短35分、最長6時間9分。多数の人には概ね1時間から2時間程度で実施されたといいます。

その結果、長時間労働については、事実と認め今後是正していくものとし、ハラスメントについては事実を確認できなかった、としました。

そして、やけどの事実はあったものの、いじめによるものかは確認できずに有愛きいが「わざとされたと思う」とのことで個人的な解釈の違いということで片付けられることになりました。

また長時間労働について劇団側は、
「タレント契約、業務委託ではあったものの、当団の作品に出演し当団の施設内で当団の作品のために稽古をすることは、健康面に関する管理や配慮をもっとすべきだった。そういう点で安全配慮義務を十分に果たせていなかったと深く反省しています」

とコメントしています。この発言自体がまるで「タレント契約だから拘束時間等についても本来であれば言及されるものでも劇団側に責任があるものでもないけれど」という前提で話している姑息さを感じます。

そして、遺族が公表した1カ月の時間外労働時間は277時間だったことにたいして、劇団側の調査では月118時間と大幅に短い時間となっていました。

遺族側は、家にかえったあとも報告書をつくるなど自宅での作業も労働時間に含めていましたが、これを劇団側は労働時間には入らない、ということでしょう。劇団員はアクセサリー類など小物もプライベート時間などを削って自分達でつくっていますが、それも立派な労働時間に入るという捉え方はされないようです。

「うそつき野郎」という暴言は確認できなかった?

会見の一部で、「ハラスメントやいじめについて、故人に対するいじめやハラスメントは確認できなかったとされており、たとえば「うそつき野郎」「やる気がない」といった発言の有無については、すべてが伝聞情報であり実際にそういう発言があったことは確認されていません。ただ、うそをついていないか何度も聞いていたといった状況が確認されており、過密なスケジュールで追い詰められていた状況の中で、それらが時間的に近接、重複しておきがことで、故人にしては心理的負荷がおきてしまった」という発言がありました。

「うそをついていないか」といった発言はあったということ自体、上級生と有愛きいとで、良好な関係性が築かれていなかったのは明らかなのに、そこについてはそれ以上追及されなかったのでしょうか。「嘘つき野郎」といわれたか、の問題ではなく、嘘つきであることを暗に示していること自体、いじめの可能性を示唆しているのに、「嘘つき野郎」という言質をとれなかったのでOKということでしょうか。

さらに聞き取り調査の結果、いじめやパワハラはありませんでした、といしていますが、その後記者が質問を掘り下げていく中で、「聞き取り拒否の人が4名います」と。発表中そんなことは一言もいってませんでしたよね。しかも遺族と面会すらしていないとのこと。

聞き取り拒否は、事実を知っている上級生が拒否したのかもしれませんし、上級生や劇団が怖くて言いたくても言えない下級生の場合もありますよね。いずれにしろ聞き取りを拒否した人がいる以上、いじめがなかったとはいえないはずです。そういった事実を隠して、すべての劇団員にしっかりと時間をかけて聞き取りを行いました、という姿勢を示そうとしている様子に薄気味悪さを感じますし、外部弁護士の調査がどの程度のものだったのか、疑問を感じます。

SNS上の反応もやはり、劇団側の対応に不信感を募らせるものが多いですね。

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「宙組に問題はなかった」という理事長の発言

木場理事長は「今回の件につきまして故人の舞台にかける思いを劇団がサポートできなかったこと、ともに歩んできた大切な仲間である故人を守れなかったことを大変重く受け止めており、組織の長として深く反省しております」として辞任を表明しました。

ハラスメントはなかったとしながらも、理事長が責任を取って辞任というのも、今回の件をこれ以上追及されたくないという劇団側の思惑が見えていますが、それよりもきちんとした調査を改めて行って欲しいと思いますし、遺族側が望んでいる上級生による謝罪の件についてもしっかりとしたコメントをしてほしいですね。

休演中の宙組の東京公演がどうなるかも注目されましたが、それについてのコメントはなく、「ハラスメントがなかった」としていることから、調査と改善案も発表された今、東京公演はこのまま進めようとしているということでしょうね。と思っていたら「宙組に問題があったとは考えていない」との発言。

そして、今後の宙組公演は実施可能かを見極めてゆくとし、芹香斗亜をトップとした体制に変更はないとのことです。

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11月10日、ご遺族からの声で、宙組に問題があったということは、はっきりと書かれていたにも関わらず、ご遺族からの話すら聞いていない中で、何をもって「宙組には問題がない」としたのでしょうか。ご遺族を何重にも苦しめる発言ですし、有愛きいの尊厳を奪っているようにも感じます。ご遺族の声の全文

このような発表で、ファンが納得するはずもないと思いますし、そもそも、従来の劇団の隠ぺい体質、その場しのぎのプレスリリースなどずさんな対応から、まともな記者会見にはならないと思ってました。いじめについても「行き過ぎた言動はあり、今後是正する」という程度でごまかすとは思っていましたが、まさかそういった事実すらなかったことにするとは思わず想像以上のお粗末さで、ご遺族やファンを馬鹿にするものだと感じました。

ジャニーズと同様、今後二転三転しながら長引いていくものだと思いますが、ジャニーズの会見などをみて、学べなかったものかと思うと残念でなりません。

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